この記事は北横岳でのドローン飛行許可申請をする事に特化した記事です。
登山しながらドローンを飛ばしたい!SNSにアップして優越感に浸りたい!!けど、なんか大変そう!めんどくさいー!と思っているそんなあなたに、ドローン飛行申請の許可をもらうまでの流れを説明します。意外と簡単ですよ。
- 北横岳山頂でドローンを飛ばしたい!
- 入林届けってどうやって出すの?
- 何を提出したらいいの?
- どこにどうやって提出するの?
というお悩みを解決できる記事になっています!
目次
国土交通省のDIPSに所持するドローンを登録する
前提条件として国土交通省のDIPSにて、所持するドローンの登録をする必要があります。
ただし、2023年2月時点では、200g以下のドローンの場合はトイドローン扱いとなり、申請する必要はありません。
2015年に法改正があり200g以上のドローンは無人航空機と認定されるようになったので、航空法で禁止区域内を飛ばす場合には、国土交通大臣の許可を受ける必要があります。
航空法では山(空港周辺や住宅密集地ではない場所、地表から150m未満)での飛行は、申請は不要なのですが入林届けを接受してもらう際に、DIPSの機体の登録記号が必要になるため、登録をしておきましょう。
ちなみに、DIPSの登録手続きは、申請から登録完了まで4日間かかりました。
北横岳の入林届けドローン飛行許可申請接受までの流れ
提出書類は2つ
- 入林届け
- 飛行想定範囲地図
基本的には、この2つだけでOKです。
入林届けには、入林日時や個人情報、入林する同行者の情報、ドローンの飛行目的と日時、DIPSの機体の登録番号等を入力します。
飛行想定範囲地図は、地図上でどのあたりでドローンを飛行させるのかを分かりやすくマークを付けた地図です。
提出方法
提出方法は、メールで送る方法と郵送で送る方法の2つがあるので、ご自身の環境にあわせて提出してください。
無人航空機を飛行させる場合の入林届けの用紙をダウンロードする
北横岳は、中部森林管理局の管轄になる為、中部森林管理局のホームページにアクセスし、「国有林野内で無人航空機(ドローン、ラジコン機等)を飛行させる場合」というページから「無人航空機を飛行させる場合の入林届」というエクセルファイルをダウンロードします。
後々トラブルにならない為にも、必ず中部森林管理局の「無人航空機を飛行させる場合」ページは一読しておきましょう。
提出先を調べる(結論:南信森林管理署と東信森林管理署)
長野県には森林管理署が6ヶ所あり、それぞれの山で管轄が異なります。
今回は北横岳の入林届けをしたいので、北横岳の住所を調べてみると、所在地: 長野県南佐久郡佐久穂町と茅野市にまたがっている市区町村の境ということになります。更には、その境界が東信森林管理署と南信森林管理署の境界ということで、少しややこしいです。
地図を見てもちょうど山頂に境界があることが確認できます。
中部森林管理局のホームページでも案内されている森林管理署等一覧表を確認すると、下記の管理署ということがわかりました。
- 茅野市は南信森林管理署の管轄
- 佐久穂町は東信森林管理署の管轄
厳密に言うと、ドローンの離発着するのが東信森林管理署のエリアであれば南信森林管理署に申請する必要は無いですよ。と、南信森林管理署の担当の方に助言をいただきましたが、申請をしておけば間違いないので、北横岳山頂でのドローン飛行の際は、両方の森林管理署に申請を出したほうが良いと思います。
飛行想定範囲地図を作成する
飛行想定範囲はgoogleマップを利用し、想定する飛行範囲より少し大きめに余裕をもって作成しました。
北横岳の南峰と北峰、余裕があれば七ツ池も飛行させたいなと思ったので、このような飛行範囲の地図を作成しましたが、大は小を兼ねるということで、概ね同じということであれば、この地図をダウンロードして申請に使っていただいて構いません。七ツ池も飛行範囲に含めましたが、含めたからと言って必ずそこで飛行させなければならない。ということでは無いので安心してください。
実際の提出した内容(ご参考にどうぞ)
入林届けの書き方
ダウンロードしたエクセルファイルにはこのスクリーンショットのように記載します。基本的には水色線の部分に情報を記載するだけです。※太い水色線の部分は個人情報の為に隠しています。
実際に記載した内容(例)
- 登録記号
DIPSのマイページより登録済みの機体の登録記号を確認することが出来ます。 - 提出年月日、申請者住所、氏名、連絡先を記載します。
- 入林の場所
「北横岳」とします。 - 入林の期間
自 2023年2月1日 至2023年2月2日のうち1日
と、記載しました。
登山自体は日帰りですが、入林届けを提出時点では2月1日か2月2日のどちらに行くか不確定だった為、このような記載の仕方をしました。もちろん、この日に行く!と決まっている場合には、その日のみの日付を記載すればOKです。 - 入林の目的
登山及びドローンによる空撮 - 無人航空機の飛行場所又は経路(別途図面を添付):
別紙のとおり(map.png) - 無人航空機の飛行日時:
2023年2月1日~2日のうち1日 午前 11時頃 - 無人航空機の飛行目的:
趣味による空撮で山体を撮影するため - 無人航空機の飛行高度:
150m未満 - 入林者氏名(申請者以外)
同行する方がいる場合には、名前+電話番号を記載します。
※大人数の場合には、別紙にリストを作成し、別紙の通り等の記載をすればOKです。 - 注意点の確認として、同意し全てにチェックを入れます。
メールを送信する(実際に送った内容です)
下記内容は実際の送信内容です。このままコピーして活用してもOKです。
このメールを送る際に入林届けと飛行想定範囲地図を添付しましょう。
※東信森林管理署と南信森林管理署に送る必要があるため、アドレスを両方入れ送信しました。
To : 南信森林管理署「c_nanshin@maff.go.jp」
To : 東信森林管理署「c_tohshin@maff.go.jp」
件名:ドローン撮影に伴う入林届けについて
東信森林管理署・南信森林管理署 ご担当者さま
お世話になります。
COMAと申します。
2023年2月1日から2月2日の期間で北横岳の山域にて
ドローン撮影を行う予定のため入林届けをご提出いたします。
添付
1.入林届
2.飛行想定範囲図(map.png)
以上、よろしくおねがいします。
メールが返ってきた後は?
上記内容で申請提出をして、それぞれの森林管理署より5日後にメールが届き、無事接受されました。
入林届けに接受された印が押されているので、印刷もしくはPDFをスマートフォンなどに入れ、提出を求められた際にすぐ提出できるように携行しましょう。
また、接受いただいたメールに入林に際しての遵守事項というPDFも添付されているので、一読しておきます。
あとは当日の天気を祈るだけ
接受が完了し携行準備ができたら、あとは当日の天気を祈りドローンで良い映像や写真が撮れるように準備をしておきましょう!
北横岳でのドローンの操作
北横岳は雪山入門と言われているくらいなので、冬に登山する方は非常に多いと思います。
北横岳の冬の雪山登山では、山頂は風が強い&気温は日中でも氷点下となり-5℃は割と当たり前で、-10℃やひどい時には-20℃にもなります。
そのような時には、ドローンの操作も難しく、寒さで指先も痛くなったりします。操作し易いグローブを準備ということも必要だと思います。
ドローンがロストする可能性も十分にあります。十分に注意して飛行させましょう。
ドローンの機種にもよると思いますが、ドローンメーカーの提示する最大風圧抵抗を参考に注意して飛行してください。
その日のWEB上の風速値ももちろんですが、間違いないのは現地で実際に風速を測る事です。例えば、このような風速計などあると便利です。比較的安いので安心して飛行させるには持っていてもいいと思います。
風速計ハンドヘルド 風量計 AP-881M
ドローン飛行の際には、風速計があると現時点での風速を測ることが出来るので重宝します。
ドローンには最大風圧抵抗があり、機種によって異なるため事前に確認しておきましょう!
北横岳 ドローン映像
まとめ
北横岳山頂でドローンを飛行させようとした場合には下記のような工程で接受いただく必要があります。
- 入林届けの提出
- 飛行想定範囲地図の提出
- 東信森林管理署へ申請する
- 南信森林管理署へ申請する
北横岳山頂は少し特殊で、市区町村の境界があり、しかもその境界が東信森林管理署と南信森林管理署に跨っている為、両方に申請をします。
他の山でのドローン飛行許可申請より手間は少しだけ多いものの、申請自体は比較的簡単なので北横岳山頂でドローン飛行をしたい!!という方は是非トライしてみましょう!
ドローンで良い写真、良い映像が撮れたら是非教えてください~!